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西洋の合理性

非対称

andで並べるものは同形・同質である、という発想はセンテンスだけ
でなく、英語全体に及ぶと言いました。
英語にはandに象徴されるように、なんでも揃えないと気がすまない
ところがあります。
逆に、日本人は「並べる」ことには抵抗があリます。
これは日本人の構成の心理、造形感覚が西洋と違うからだと
考えられます。西洋では対称(symmetry)を美しさの基本と
しますが、日本では、伝統的に建築や造園にみられるように
対称性を避けようとします。
和風の庭では、木を左右対称に植えたり直線に並べたり、庭石を
大・中・小に揃えたり規則的に並べたりしないのが、庭師の常識
だと言います。これは茶道と自然観照が結びつき、非対称
(asymmetry)の自然と融合することに美しさをみ出した、日本
文化の伝統でしょう。私たちは非対称の自然に限りない美しさ
を観るのです。

合理性

一方、そういう自然の不規則性の中にさえ規則性をみだそう
とするのが西洋の合理主義です。英語の「揃える」という
体質も、この規則性を追求する文化を表していると言えないで
しょうか。