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ベイズと学習機能

逐次合理性

「2個の情報をいっぺんに使って推定した結果」と、「第一の情報
を使って推定し、その推定結果を事前確率として、第二の情報を使って
推定した結果」が全く一致する
ベイズ推定では一般に成り立ちます。ということは、情報をいっぺんに
利用しなくても、逐次的に(順繰り)に使っても同じ結果が得られること
意味している。言い換えると、前に使った情報は忘れてしまっても良い。
ということです。その事後確率をあたかも事前確率であるかのように扱って
、新しい推定をすれば結果は変わらないのです。

いつも膨大な情報を使って、確率的推測を行っています。しかしその際、
いつも、いちいち全部の情報を総動員して推測を行わなくてはならない
としたら、ひどく手間がかかりますし、情報をストックしておく記憶容量も
相当大きくないといけません。ところが、一度使った情報を捨ててしまっても
、現在の推定に完全に反映され、余さず生かされるのであれば、それは
とても効率が良い、省エネ的である。

これは一種の「学習機能」だと言えます。
ベイズ推定で改訂された「タイプについての事後確率」は、情報すべてを生かし
きった内容のものになっている。「情報を取り入れて、自動的に賢くなる」
機能を備えもっている。ということです。