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川上と川下の価値観の違い

全体の川上、部分の川下

抽象度が高い最上流は必ず全体像を見る必要があります
「つながりを見る」ことが必須の抽象では、必然的に系
全体をつながってとらえることになります。
対して具体化が進んだ川下側は、「具体とは分けること」
に従って、分化が進んで部分がバラバラにとらえられること
になります。

質の川上、量の川下

ピラミッドの形状からも明らかですが、抽象の頂点は考え
抜かれた究極の単純さが求められるのに対して、ピラミッド
の下側の具体は情報なり知識の量が問題になります。
川の流れを見ても、川上から川下のしたがって水量は増えて
行きます。

個人の川上、集団の川下

抽象の最上流の世界は、「全体を一人で考える」ことが
必須です。対して専門分化が進んだ川下における個別具体
の肉付けは、分業も利くため集団で分担してやる方が
質量ともに良い結果が出ることは明白

混沌の川上、秩序の川下

最上流の抽象を作り出す段階で必要なのは、混沌を整理して
線引きをする力であるのに対して、ある程度線引きがされ、
ルールが整備された川下の世界では決められた線引きや
ルールを守るという発想が重要になります。

能動の川上、受動の川下

「まずは白紙に全体像を描く」ことが必要となる川上
の抽象度の高い概念操作には、能動性が必要
一方、ある程度線が引かれ、問題が定義されたあとの
作業においては、「そもそも論」を始める人よりは、与へ
られた課題を着実に実行する人が求められていきます

個性の川上、平均の川下

川の流れのアナロジーに戻って、川上の急流にはとがった
「個性的な岩」が多いのにたいして、川下側では没個性的で
粒が小さい砂が多くなっていきます。川下ではなんでも平均
的なものが求められます。その方が集団を扱いやすくなる
からです。