1. TOP
  2. 歴史
  3. 甲陽軍鑑

甲陽軍鑑

2018-02-03_172325_GX1

武田信玄

を中心とする甲州武士の事績・心構え・理想を述べた書物。ぜん20巻59品からなり、信玄家法・信玄一代記・信玄の軍法・裁判の記録などさまざまな伝承を含んでいる。

高坂弾正(虎綱)

巻20をのぞく大部分を信玄の家臣ぼ老臣高坂弾正正信(虎綱)が天正三年(1575)および6年に記した体裁になっているが、これは後人の仮託であろうという見解が古くからおこなわれている。現在のとこころでは、甲州武士の血を引き、また山鹿素行の軍学の師であった小幡景憲編纂説がもっとも有力である。

成立時期

不明であるが、寛永年間(1624年ー44年)にはすでに武士の間で読まれているから言わごろには成立していたと思われる。現存最古の板本は明暦2年(1656年)のものであるが、江戸時代だけでも20種に近い板本がでており、写本で伝えられたものも数多く、武士の間で盛んに読まれていたことが察せられる。実録とはいえないが、史実としても必ずしも荒唐無稽ではなく参考になる点もある