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連合王国の戦争

インドでの戦い方

連合王国が、マラータ同盟を結んだデカン高原のヒンドゥー教の諸侯たちと戦ったマラータ戦争
は、第一次(1775〜82)、第二次(1803〜05)、第三次(1817〜18)、と43年間に3回起こっていま
す。同じ相手と三、四回戦うのは連合王国が得意とするパターンでした。
武器弾薬の量と質は、産業革命を終えた連合王国が圧倒的ですから、本気で戦えば一撃で勝てそ
うな相手です。しかし、無理押しはしないのが連合王国流です。
単純化して説明すると、まずは大砲を何百発も撃ち放して、相手がバタバタと倒れたところへ「
講和しよう」と持ちかけます。相手は形勢不利なので、時間稼ぎのつもりでとりあえず応じます
これで第一次戦争が終わります。
講和を結ぶと、相手はたいてい仲間割れを始めます。「なんで、こんなに早く講和したんだ、俺
はまだ戦えるぞ」と怒り出すグループがいたりするからです。
連合王国はスパイ活動が得意ですから、敵の内部で争いがはじまると、お金や、物資を供給して
「俺らが応援してぞ、がんばれ!」と弱い方の支援を始めます。仮に形勢が逆転すれば、支援先
を乗り換えて、劣勢になった側を応援することで内紛を長引かせます。
仲間割れしてお互いに殴り合っていると、当然どんどん疲弊して行きます。連合王国は、頃合い
身計らって第二次戦争を仕掛けます。また、先回と同じように先制パンチでボコボコに殴り、敵
がひるんだところへ、また「講和しよう」ともちかけるのです。これを二、三回繰り返していけ
ば、敵はもうボロボロ。ノックアウトするのが簡単になります。年月は多少かかったとしても、
連合王国は最小限の犠牲で勝つことができます。