ベイズ式ツボ問題
問題を振り返る
目の前にツボが1つある。それは A か B のツボであるが外から判断できない
知識として、A のツボには9個の白玉と1個の黒玉が入っており、
B のツボには2個の白玉と8個の黒玉が入っていることを知っている。
今、ツボから1個球を取り出したら、黒球でした。
目の前のツボはどちらでしょうか?
事実1:A または B
事実2:A ならばおおよそ白球
事実3:B ならばおおよそ黒球
事実4:黒球(白球ではない)
ベイズ推論の場合
ベイズ推定なら、ツボの問題に確率的推論を下すことができます。
そこには有意水準などの概念は必要ないのです。
判断したいのは、目の前のツボがAかBかと言うことです。
事前確率の設定では、どちらかわからいのですから「理由不十分の原理」
を用いるしかありません。ですからどちらも0.5と0.5になろます。
次は黒、白球のでの条件付確率
ツボAの場合黒球の条件確率は0.1,白玉の条件付確率は0.9です。
ツボBの場合には、黒球の条件確率はo.8,白球の条件付確率は0.2です。
観測された球の色が黒であることから、白球の世界を消去する
そして、黒球が観測された2つの世界に限定した時の各確率を正規化する
(ツボがA である事後確率):(ツボがB である事後確率)
0.5 x 0.1 : 0.5 x 0.8
= 1 : 8
= 1/9 : 8/9
となる
ツボがAである事後確率が1/9=約0.11
ツボがBである事後確率が8/9=約0.89
ベイズ推定にはネイマン・ピアソン統計学の仮設検定のような有意水準の設定は
はありませんから、どんな環境でも「とりあえずの」推定ができるのが強みです
ただし、ネイマン・ピアソン式のように、AとBどちらか一方の結論を断定する
ものではなく両方の可能性を残して、その可能性の比率関係を与るものでしかあ
りません。